中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

随筆自伝(129)私を守ってくれたのはだれなのか

           《パースにも旨いものはある》

 カナダのバンクーバーと違って、パースでは旨いものを期待できない。英国系の国で旨いものを期待するのは間違いだと言われるがバンクーバーには旨い物が多かった。 

  インド洋は広く目の前に広がっていて、釣りを楽しむ人は多い。 大物もよく釣れるらしい。 だが、バンクーバーの魚と基本的に味が異なる。 理由は二つある。 海水温が高いために脂がのらない。 もう一つは、海がやせているということだ。 奥地に森林などがあり、降水量も多く、川から栄養たっぷりな水が海に流れ出るような海にすむ魚は美味いのだが、インド洋沿岸には、そのような条件を満たす陸地も海域もない。

 それでも、たまには旨いものにありつける。 魚屋さんに行けば、たっぷりと魚が並べられている。店も大きいし魚の種類も多い。日本人だとみれば「フレッシュだよ、刺身にできるよ」と声をかけてくる。 あちらのフレッシュは三日以内という認識のようで、刺身には向かない。

 マグロを捌いてガラスケースの中に部位別に売っている。 豪州人は脂身を好まないので、トロ、中トロが格安で売っていてとても買い得だった。 こんなのが手に入るのなら文句はないなと喜びもつかの間で、一年も経たないうちに大きく値上がりした。だれかが教えたのだろうとおもう。

 日本人の友人が砂浜で釣ったサヨリは30cmほどあり、刺身にしてもよく、開いてバターで炒めてもうまかった。彼はなんども釣っては持ってきてくれた。 

ある日、ボートで出た日本人が50㌢ほどのカンパチを持ってきてくれたが、その日に捌いたのでダメだった。二日間ほどねかせれば旨いのだとあとで聞いたが、惜しいことをした。

   《肉類はまずまずだろう》

肉類で一番高いのは鶏肉で、次いで豚肉、牛肉と続く。 日本と真逆だ。 牛肉の豚肉もスライスしていない。

冷凍の塊を買って、スライス機をつかって自分でやるしかない。けっこう手間がかかるので、仲間が集まってスライス肉を作る。 鶏肉は素晴らしい。 豚肉はにおいが気になる。牛肉のステーキは、部位によってまずまず満足できる。 牛肉が日本と較べて断然安いのが素敵だ。

          《野菜類は盛りだくさん》

 車で5分のところと、10分のところに大きなショッピングモールがある。そこでも買えるのだが、土、日に郊外でやっている野外市場に出かけて買うようにしていた。 なにしろ、とれたてで新鮮だからだ。

 オーストラリア人に聞くと、30年前までは野菜の種類が少なかったが、ベトナム難民が来てから、野菜の種類が急に豊富になった。ベトナム人に感謝だよという。野外市場は、ほとんどがベトナム人経営だった。ゴボウやレンコン、長芋、フキなどはないが、その他のものならほぼ揃う。

 フキはセロリを料理すれば、みんなを騙せるぐらいに同じ味がする。セロリは日本では、一本とか二本とかに分けて売っていて高い。あちらでは白菜ほどの大きさの株ごとで買う。野菜類では不満はない。価格も非常に安い。

              《果物は一年中豊富だ》

 果物についての評価は難しい。果物は日本が世界一美味しいだろうけれども何しろ高価すぎる。 果物もベトナム難民が来てから豊富になったようだ。日本のように、手間暇かけて育てるのではないから、大きさ、かたちが不揃いだ。すべてが盛り上げてある山の中から、自分で選んで、1キロいくらという買い方になる。リンゴはフジ種だが小さいが味は良いし安い。アボカドは年中あるのがうれしい。20個買って帰って、食べごろになったものから使う。マンゴーも安い。柿も3か月間ほど売っている。 スイカは、丸いのも長いものもあって、どちらもうまい。桃は、豪州人は食べごろが分からず、手で強く掴んで確かめるので、傷ができる。わたしが、モモは直ぐに痛むから、そういう触り方をしないでほしいと忠告したが、サンキューと言われた。

 オレンジは年中ある。バナナも年中ある。私たちのブランチの食事の半分以上は果物で、帰国後も続いているが、高価で困っている。