中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

米中の2国にかき回されている世界を考える

 去年の米中貿易戦争の激化以来、世界はぐちゃぐちゃに

かき回されている感じがする。 やはりトランプ政権誕生が

きっかけとなったことには間違いない。アメリカ・ファースト

掲げて中国への関税を引き上げ、中国はそれに対抗し、

またも引き上げ、またも対抗し・・・やがてはファーウエイの

副社長逮捕まで踏み切って米中間は修復のしようもない

ほどの緊張感の中にある。 中国の習主席は党内権力を

強め、アメリカと正面からがっちりと四つに組む形になって、

一帯一路での経済力を高めようとしていた矢先に、武漢での

新型コロナが発生した。

 ここからは、ますますぐちゃぐちゃになっていく。アメリカは

中国が武漢の研究所で新型コロナウイルスを作ったのだと

言い、中国はアメリカ軍が武漢新型コロナウイルスを持ち

込んだのではないかと応酬する。 売り言葉に買い言葉と

いう感じで世界をリードする大国らしからぬ、お粗末さである。

 アメリカでの感染者が増えるにつれ、中国が初期の対応を

間違えた結果がこのような事態を招いたと言い、中国はわれ

われが必死に防いでいる間に新型コロナウイルスへの対応

が遅れたアメリカの自己責任だと言い返す。

 アメリカかは感染者が400万人を超え、死亡者が14万人を超え

まだまだ止まりそうにもない状態の中で、欧州各国や日本などに

協力を求めて中国を孤立化させようという外交姿勢を示している。

アメリカ国内(ヒューストン)にある中国の総領事館の閉鎖を求め

ると、中国も成都にあるアメリカの総領事館の閉鎖を求めるという

どこまでも、やり返すという姿勢を貫いている。 こうなると、どこに

落ち着かせるのかが外交手腕として難しくなるのではないか。

  コロナ後を考えると、中国の方が経済的には圧倒的に有利な

気がする。アメリカの経済打撃は、簡単には修復しないだろう。

その間に、中国は対外国経済もさることながら、自国内経済を

推し進めることができるから有利だ。 なにしろ14億の国民を持つ

有利さがある。 だからこそ、香港問題でも腰が引けずに、強気

一点張りで進めているのだろう。 香港問題でも、英国との国内

2制度の約束がまだ27年も残っているという事実など、まったく

問題視せずにいるようだ。

 言い換えれば・・お茶の超過輸入で大きな赤字を抱えた英国が、

中国にアヘンを持ち込み、中国人をしてアヘン中毒化して国家を

弱体させた結果が、アヘン戦争になったわけだ。そのアヘン戦争

負けて香港の借地権が発生した。もとはと言えば、英国がアヘンを

中国に意図的に持ち込んだことが主因だと・・習主席は言いたいの

だろうと思う。 だから、一国2制度の約束なって、もう守らなくても

いいのだと・・・言葉にはしないが・・態度にはっきり表れている。

 中国という長い歴史を持つ国は、過去に様々な経験も持っている。

多分・・日本に対しても恨みつらみがたくさんあることだろう。話が

こじれると、それがどういう形で現れるのか、日本の対中外交も複雑

で難しい。 アメリカの次期政権がだれになるのかにもよるが、日本の

次期首相の責任も重くなりそうだ。  肚の座った首相を選ばないと

日本にも追い込まれるかもしれない。