中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

こころを広く持っていないと偏見につながる

 中国武漢での新型コロナウイルスの感染拡大によって、感染への

恐れから中国人への偏見も強くなってきているのではないかと危惧して

いる。 前にも書いたが、中国は世界に誇る文明を築きあげた国であり、

4千年以上の歴史を誇る国なのだ。 これまで文明と言うものを作り

上げたことがない日本(文明が普遍的なものであるという意味で)では

捉えきれないほどの奥深さを中国は持っている。 その文明の深さが、

時には患いとなって現れるということもあるのだが・・。

 いずれにしても、その巨大文明ゆえに近代化が遅れたのだったが、

共産党革命という特殊な方法を取って邪魔だった「儒教」を取り去ろうと

したのだった。共産党革命と言う形を取らなかったら儒教体制を崩せ

なかったからだろう。 新中国になっても、人民の中に奥深く入り込んだ

儒教精神はなくなることがなく、いろんな弊害をもたらした。

毛沢東は、そこで思い切った「文化大革命」という、上と下をひっくり

返すような冒険ともいえるような、むちゃくちゃとも感じるようなことを

やり始めたのだ。文化大革命の評価は近年になって定まりつつある。

歴史は50年経たないと判断できないというが・・。

 共産党政権と言うが、中国の場合はレーニンともマルクスとも全く

違う理論のようだし、資本主義を取り込んでいる感さえある。共産党

という「体裁」は、いざという時に国民を管理しやすくしようという

体制つくりに使われているだけのように感じる。

 今回の場合も、ドローンを飛ばし、「そこの健康体操をしている

オジサン、早く家の中に入りなさい。パジャマを着ているあなたも

早く家の中に入りなさい!!」と・・ドローンから支持されている。

遠隔操作で映像をみながら、市民に呼びかけている・・・と言うより

命令しているという方が分かり易い。いざという時の「管理」なのだ。

呼びかけではなく、命令!!なのだ。中国は昔から国民意識が少ない

といわれる。そういう意味ではとても管理しにくい国民なのだとおもう。

日本人は、素直に命令に従うが、中国人はそうではないだけに、管理が

難しい。 それもこれも、長い長い弁明の歴史があるゆえんでもある。

 ある一端だけを見て、中国人に対して偏見で対応するのは間違っている。

4人もいる民族であり、多人種の中国でもあるのだから。 中国で新型

コロナウイルスが発生して、中国で37,198人、全世界を加えても

37,552人の感染者。これによる死亡者数は全世界で813人だ。

 アメリカの今年のこれまでのインフルエンザでの死亡数は12000を

超える。昨年は8万人を超えている。 この数字だけをみると、アメリ

の方がとても恐ろしい国なのに。。 だから、中国人が悪いなどと言う

偏見は持たないでおきたい。 ついでに書くと・・昔日本に来た宣教師が

書き送っているものの中に「日本ほど清潔な国は珍しい」というのがある。

日本の場合、良いか悪いかは別として神道(しんとう)がある。神道

清らかな場所に神宿るというだけが教義みたいな宗教なのだ。だから、

どこの神社に行っても、きれいに掃き清められている。 それが民衆の

なかにも清潔好きが生まれたのかもしれない。 食卓の近くに平気で

ぺっぺと吐き捨てる(中国人だけではなく・・多くの国でやっている)

ようなことをしないのが、日本人なのだが・・・。いつまでもそうで

あってほしいものだ。