中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

「中国文明」と新型コロナウイルス蔓延の関係  ③

 このタイトルで②まで書いたのですが・・私の本気度と読み手の

方々の気持ちの違いからでしょうが・・あまり読まれていないようにも

思えて、③(終)を書くまでに時間がかかってしまいました。

折角書き始めたものなので、最後までまとめておきたいと思います。

 どうして、コロナウイルスがここまで拡大したかということを、真剣

に考えようと試みています。

 映画「ラストエンペラー」をご覧になった方は多いだろうと思います。

あれだけの大宣伝をして上映したのですから、一度は見ておこう・・と

映画館に足を運んだのではないでしょうか? 「清」(1616~1912年)が、

辛亥革命によって滅亡後の最後の皇帝である「溥儀」の生涯を描いたもの

でした。 しかし、なぜ辛亥革命が起こったのか? どうして294年間も

続いた「清」が滅んだのか?は、まったく描かれていません。日本の徳川

時代よりも長い期間、中国全土を支配してきた「満州族」が一気に崩れて

しまったのは、世界に光芒を放ってきた「中国文明」のせいだろうと、私は

考えています。中国文明はあまりにも大きく光芒を放ってきたために、それが

自縛状態を作り出し、そのために、中国と言う国は、何度も何度も統一と

分断を繰り返してきました。孔子が編み出した儒教という宗教とは言えない

「教え」が中国をして自縛状態にしてしまったようです。儒教は、ベトナム

朝鮮半島(北朝鮮・韓国)、日本にも伝わってきますが、日本は道徳観の部分

だけを受け入れて政治体制にまで儒教が入ることはなかった。 

中国でも、すでに7世紀までに儒教を批判する人も出ていましたが、儒教

影響から脱するには至っておりません。則天武后武則天)が悪女の代表の

ように言われたのも、儒教を廃しようとしたからでしょう。韓国は李氏朝鮮

李朝)になってから中国以上に儒教に埋没していきます。韓国の工業化が

遅れたのは、日本の「併合」によるものだと韓国は学校でも教えているよう

だが、日本による併合時代の36年間に、日本は韓国の工業化に貢献している

部分がおおいのだが・・。この項では、その話はしないでおきたい。儒教

国家の近代化に大きな妨げとなった・・と言うことを知っていただきたい

だけですから。 

 中国は、近代化のために儒教を捨てようとしますが、なにしろ紀元前から

の文明はなかなか捨てられないものです。 毛沢東がやった共産党革命は、

レーニンマルクスのいう共産党とは違っているのはなぜでしょうか?

日本共産党は、その違いを指摘して中国共産党と一線を引いてしまいました。

 だが、毛沢東たちがやった革命は、共産党の名を借りての儒教追放だった

と、考えるといろんなものが見えてきます。それほどに何千年と続いた儒教

の影響が大きかったともいえるでしょう。共産党革命は、「清朝」のあとの

国民党を台湾に追い出して民主主義共和国を作り出しました。 ところが、

毛沢東は、なにを思ったのか「文化大革命」という、当時は毛沢東は気が

狂ったのか・・・とまで言われるようなことをやりました。ラストエンペラー

の最後の部分にも文化大革命のシーンで紅衛兵が登場しています。あの映画

が作成された当時は、文化大革命の意義は、世界の人々には理解できなかった

のだと思います。毛沢東は、共産党革命のあとも、中国に根深く残っている

儒教の影響をどうすれば排除できるか・と、考えたのでしょう。そこで、

土台からひっくり返すような「文化大革命」を起こしたのだと思います。

そして、それは成功しました。 が・・・、何千年の歴史までは、覆せない。

 中国が近代化に成功して、経済的にも世界第2位にまで押し上げ、いまや

共産党などとういう「思想」など、まったくないはずなのに、残している。

ところが・・この共産党の地方の幹部たちの頭の中に残っている「儒教」が、

今も生きている・・このことが恐ろしい。 話をどんどん、大スピードで書い

ているので、理解してもらえないかと案じてはいるが、今回の新型ウイルス

が発生した時に、真っ先に心配したのが、その問題だった。今日という日に

なれば・・頷いてくださる読者もいるでしょうが・・・。この問題を書こう

と思った頃には、まだまだ下火だった。国の民主化、近代化が、こびりついた

儒教によって妨げられ、地方の役人たちは、中央政権に気を遣いすぎて、新型

ウイルス対策が、大幅に遅れてしまったのだと考えている。

 中国では、症状のある人たちだけが検査を受けている。 無症状の感染者が

さらに感染者を広げる可能性があるが、手がつけられていない。湖北省の役人

が350人も処分を受けた。 こんな時期に・・人材が一人でも多く必要として

いるときに、処分したということは、処分された人たちが、どれほど怠慢だった

かと言うことでしょう。 中央政権の責任の重さは、今後どのようになっていく

のか、注目に値します。 

 全部で6000文字を超えてしまいました。最後までお読みいただいた方に、感謝

申し上げます。本当は⑩ぐらいまで、書くつもりでしたが・・端折って書いたので

ご理解いただけるかどうか、心配しております。