ドラマ・「阿修羅のごとく」を観た。これで4回目である。
先日、八千草 薫さんが亡くなったので追悼番組がないもの
かと探していたら、追悼ではなかったが、たまたま阿修羅の
ごとくが、放送されることを知って録画しておいた。
これはとても印象的なドラマだったので、これまでにも
三回みている。内容は十分知っているつもりでいたが、昨夜
4回目を観終わって、三回も見て知っているつもりだったのに、
ここまで十分把握していなかったな~と、この作品の重みを
改めて感じた。こういう思いは読書の場合によくあることだ。
1回目に読んだ時と、2回目に読んだときとでは違った本の
ように異なった感じがする場合がある。 じっくり読んだ
つもりでも、10年後に読めば味わいが違ってくる。20年後
に読めば、もっと深い味わいを感じる。私は最近になって司馬
遼太郎さんの本を再読、再々読している。そして新たなものを
感じて止められないでいる。 話を阿修羅のごとくに戻そう。
このドラマが最初に放送されたのは1879年1月だからほぼ
41年前になる。ということは、最初に観たとき私は43歳だっ
たのだ。それから3度も見ているが、85歳になった今になって
観ると、向田さんの凄さが分かる。こまかいことまで配慮した
脚本がこの作品を後世にのこる名作にしたのだろう。
キャストもいい! といっても、若い人たちには知らない俳優
さんが多いかもしれないが・・。佐分利 信さんの渋さがいいな。
出演している方々の多くが故人になってしまった。このドラマ
を観たこともない・・と言う方がおられたら、ぜひぜひ一度は
みてくださいね・・と、どうして私が頼んでいるのだろう?