中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

力作です!読んでね。薩・長からの日本政界改変を期待する

  安倍政権が歴代最長になる日が近づいている。これでよいのかどうかを

考えてみようと思う。

 明治維新を成し遂げたのは薩摩藩長州藩だったことから維新後の日本の

政権はこれら両藩につながる人たちによるものとなった。維新直後はそれも

仕方がなかったかもしれない。しかし令和の時代になっても薩長連合に支配

されるようでは情けないではないか。

 安倍家と麻生家の両家を軸に系図を辿ると、吉田茂鳩山一郎をはじめ、

橋本龍太郎鳩山由紀夫と、戦後の総理大臣のうち13人が繋がってくる。

 この閨閥は皇室ともつながり、住友財閥森コンツェルン昭和電工)、

日産コンツェルン日産自動車)など多くの財界人、外交官、高級官僚、軍人を

輩出してきている。

 安倍家は長州の大庄屋(造り酒屋)を務めた家系だが、華麗なる閨閥を誇る

のは岸信介佐藤栄作の兄弟宰相を生んだ母方の佐藤・岸家だ。

 岸家は長州藩郡代官の家柄、佐藤家の祖・信寛は吉田松陰兵学の師で明治

維新後は島根県令(知事)などを務めた。両家は婚姻や養子縁組を繰り返して

結びつき、戦前、「満州国二キ三スケ」と呼ばれた岸信介松岡洋右(満鉄

総裁、外相)、鮎川義介満州重工業=日産コンツェルン総帥)の2人の“スケ”は

婚姻で結ばれている(二キは東条英機星野直樹)。さらに佐藤栄作の次男・

信二の夫人を通じて美智子皇后の実家の正田家や住友本家、森コンツェルン

三木武夫に辿ることができる。

 佐藤・岸家と麻生家の繋がりは、岸信介の従兄弟の夫人が吉田茂の長女で、

すなわち麻生副総理の伯母である。

 麻生家も閨閥の華麗さでは安倍家に勝るとも劣らない。現在に引き継がれる

日本のエスタブリッシュメントは、明治の薩長藩閥政府の時代に原型が形作られ

たといわれる。

 安倍首相が長州閥なら、麻生副総理の母方の高祖父は薩摩閥の重鎮・大久保

利通だ。父方の麻生家は代々、筑豊の庄屋の家系で、曾祖父の太吉は「炭鉱王」

と呼ばれた。麻生氏の祖母は旧華族の加納子爵家の出身で、橋本龍太郎夫人は「またいとこ」にあたる。

さらに麻生氏の妹は三笠宮寬仁親王に嫁いでおり、三笠宮家を通じて細川家、

近衛家と親戚になる。また、夫人の父は鈴木善幸。この鈴木家は宮沢家、岸田家と

親戚にあたり、宮沢家からはブリヂストン創業家の石橋家、そして政界の名門の

鳩山家や池田勇人に連なる。

 かつて吉田茂鳩山一郎が政界のライバル関係にあった時代、吉田は炭鉱王の

麻生家に娘を嫁がせてスポンサーを得たし、鳩山は長男の嫁にブリヂストン創業家

の石橋家の娘を迎えて資金力をつけた。

 この頃はまだ両家は親戚ではなかった。その後、政略結婚などによって名門は

複雑な閨閥でつながった。

 それから半世紀、麻生内閣を鳩山家が倒し、その鳩山家が作った民主党政権

安倍家が倒して政権を取り戻した。この時、すでに3家は親戚になっていた。

 登場する13人の総理の在任期間を合わせると40年を超える。現役の政治家や

財界人の顔ぶれを並べれば、内閣や経団連執行部を構成できそうだ。1つのビッグ

ファミリー(閨閥)が戦後史の半分以上、そしていまなおこの国の政治を支配し

続け、政権交代を賭けた権力闘争さえ、同じ閨閥内で行なわれている。それが

この国の権力構造なのである。

 世界はロスチャイルド財閥の閨閥によって大きく動かされているように、

日本の場合は薩長連合の閨閥によって動かされているが、そこには薩長を結び

付けた土佐藩坂本竜馬の影もない。維新のどさくさに紛れて藩の金を利用して

財閥にまでのし上がった人もいる。機を見るに敏だったと褒めるべきなのか、

火事場泥棒とののしるべきなのかは難しい。

 とにかく、日本は、かなり偏った人たちによって牛耳られていることに気が

付いてもいいのではないか。織田信長豊臣秀吉徳川家康は名古屋を中心と

地域から輩出したのだった。 ぼつぼつ、日本をリノベーションするような

人材を供給する地域、地帯が出てきてもいいのではないかと期待しているが、

どこなに人材がいないのかね~。