中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

今の中国をどうみるのか

  中華人民共和国は建国70年を迎えて盛大なお祝いをしている。

その最中に香港でのデモで重傷者をだしている。今の中国を

どのように見るのかは人それぞれ、年齢や歴史の考え方などに

よっても大きく異なるかもしれない。私は豪州の邦人紙に15年間

も記事を書いてきたが、それらの記事を振り返って反省している

ことがある。多くは西欧諸国にまつわることを書き、それらは間違

えてなかったと自負できるが、中国のことに関しては全く見通しが

間違っていたとおもっている。

 もちろん書いた時期が、かなり以前であり、今の中国を予測する

のは難しかったと言えるが、言い換えれば、中国がここまで急速に

経済面と技術面で向上するとは読めなかった頃でもあった。

  中国はいま米国との貿易戦争の激化や経済成長の減速、香港の

反政府デモ拡大といった問題が山積する中、習氏は演説で国民に

「団結」を呼びかけて求心力の維持を狙うとともに、世界2位の予算

規模を誇る軍の威容を誇示している。2010年に国内総生産GDP)規模

で中国は日本を抜き、世界2位の経済大国となった。しかしアメリカとの

貿易戦争の真っ最中とあってまだまだ経済が安定しているとは言えない

だろう。何しろ14億を超える国民を持つ国なのだから、これからまだまだ

大きく発展するともいえるし、まかり間違えば貧困層からの突き上げをうけ

かねない心配もある。だが、私は今の中国を世界一強い国ではないかと

思っている。 習氏は経済や安全保障などあらゆる分野で世界の先頭に

立つ「強国」路線を掲げている。 香港問題をどうとらえるかという

ことだが、建国してまだ70年・・言い換えれば「はしか」が出る時期

だと言えなくもない。日本の50年前を思い出せばよい。今の香港騒動

程度の騒ぎではなかった。あの「はしか」的な時期を過ぎた日本の

若者は、そのごはあまりにもおとなしすぎて落胆するほどだ。

香港返還からまだ年数が浅く、二つの中国という取り組みから

日が浅い。しばらくはもみあいが続くが、長くは続けられない

だろう。今の中国は過去の中国とは大きく違っている。紀元前から

中国は大きな文明を築いてきた世界に誇る国ではあるが、過去の

どの時代の「政府軍」も弱かった。政府によってまとめられた軍

というものは、地方の有力者たちが作り上げた軍隊よりも弱かった。

だからこそ、次から次に「時代」が変わっていったと言える。

しかし、今の中国は世界1、2の兵力を持ち組織化されている。

経済力と軍事力で、過去の中国の、どの時代とも違う新時代を

作り上げている。毛沢東文化大革命は大失敗だったという人も

多いが、ひょっとすると、あの文化大革命があったればこそ、次の

時代が始まったのではないかと考えたりもする。 私は鄧小平さんが

新しいかじ取りをしたことで、いまの中国への第1歩を踏み出したと

みているが、それも、あの文化大革命と言う、とんでもないことを

やった結果と言えるかも知れないと思う。歴史的評価はあと100年も

しないと出てこないかもしれないが・・。

中国の敵はいまやアメリカではなく潜在的にはインドだろうと思って

いる。12億以上の人口を持つインドは知能レベルも高い。新たしい

時代に浮かび上がってくる要素をたくさん持っている。だが、国境を

接する中国とは昔から犬猿の仲だ。 ついでに書くと、アメリカは

トランプのような大統領を戴くことで地に落ちていくだろう。

トランプの体内には白人主義が血濃く持っている。ヒットラー

な思考もあるかもしれない。かつての大文明国は次から次へと衰弱

して行っている中で、中国だけが・・いやインドも、大文明国健在

を実証していくのではないだろうか。

インドなどの周辺国との摩擦を高める

副作用も今後は大きくなるだろう。